スイートネットワーク海外支部"プリン"が世界中のいろんな場所で出会った甘い(時にはビターな)お話をお届けします。


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初ラテンアメリカは甘くなかった……/中米ニカラグア①

今年初めて訪れた中米、ニカラグア共和国。
ニカラグアっていったいどこ?と思う人がたくさんいることでしょう。
私もそうでした。

ニカラグアはこんなところ。。。
北をホンジュラス、南をコスタリカに挟まれた中米の中ほどに位置する国。
湖と火山が多く、火山活動がいまも活発。(今年9月にも大きな噴火あり)
主な特産物はバナナ、コーヒー、カカオ、葉巻、ラム酒など。
世界の最貧国のひとつ。

歴史をみてみると、
その昔、コロンブスに新大陸が「発見」されて以来、スペインによる侵略が始まり、先住民族は奴隷にされたり虐殺されてほぼ絶滅させられる。
スペインから独立も、今度は米国が進出を始め、内紛が続き政治は混乱。
米国子飼いで数々の虐殺行為を行ったサモサが政権を握り、サモサ王朝の独裁政治が43年も続く。
サモサ一家は国家を私物化し、国民総生産の半分を独占。1972年ニカラグア大地震の際には、世界中から送られた義捐金や物資を一家で着服するなど悪行の限りを尽くす。
1979年のサンディニスタ革命で独裁政治が終わるも、米国が仕掛けた内戦によって経済は疲弊してしまう。
1990年に内戦が終わった後も、経済復興は進んでおらず……

そんなニカラグアへ、フランスの友人の結婚式に出席するため行くことになったのでした。
彼の奥さんはニカラグア人。
ニカラグアはとても貧しい国ですが、富裕層は存在します。
新婦の家族はそのわずかな富裕層に属する人たちでした。
私たちは、図らずも最貧国の富裕層という特殊な世界に置かれたために、この国の貧富の差の激しさや人権の無さを痛感することになったのです。

今回フランスからは家族や友人20名ほどが初渡ニカするため、新婦が組んだ2週間の現地ツアーに皆参加することになりました。
ツアーの内容はその価値観を反映したような贅沢なもので、高級ホテルに泊まり、富裕層や外国人旅行者しか行けないような観光地やレストランを専用バスでめぐるというもの。
人々のふだんの生活を垣間見たり、ふれあったりといった、私が旅の醍醐味と思っているようなことはほとんど不可能でした。
彼女としてはニカラグアの貧しい部分は見せたくなかったのかもしれません。
だけど現実は、この国では大部分の人が貧しく、移動中バスの窓からは、屋根も壁もないバラックのような住居や、電気も無い所で生活している人々の姿が見えます。それでいて何事も無かったかのように贅沢な旅をするという状況は耐え難いものがありましたが、表面上は楽しまなければならない立場だったため、悶々としつつ日々のスケジュールをこなした2週間でした。

前置きが長くなってしまいましたが、今回のレポートは、100%受け身のツアー、最貧国の富裕層という特殊な側から見た、ニカラグアのほんの一部だということをご了承いただければと思います。

ニカラグアの首都はマナグア。
ですが、ここには「街」というものがありません。
大地震で壊滅後、ときの独裁者が義捐金を着服してしまったため復興が進まず、今もその爪跡が残っているのだそうです。
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マナグアの丘の上にあるトタンでできた真っ黒な像は、アメリカ軍を撤退に追いやったという国民的英雄、アウグスト・セサル・サンディーノ。

マナグアでは特に、庶民と富裕層の生活の場がはっきりと分けられていました。
ツアー御一行は高級ホテルへ。
周りには何もない下界と遮断されたような場所で、銃を持ったガードマンが立ち、塀には有刺鉄線が。
外は危ないということで外出禁止を言い渡され、ホテルにカンヅメ。
お年寄りや子どももいるし、何より結婚式が控えているので慎重にならざるを得なかったのでしょう。
マナグアでは外を歩くことができなかったため、実際の街の様子は分からずじまいでした。
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いったい何から守られているのでしょう……こちら側がまるで収容所のように感じました。

ニカラグアの主な観光資源は火山。
2週間中、じつに4回の火山登山が用意されていました。
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CherroNegro火山にて。
火山灰でできた山を登り、鉄板で滑り下りるという恐ろしい「火山ソリ」。
小さい岩や火山灰が積み重なってできている山なので、どんどん崩れ落ちていくのです……そこを重い板を担いで、両手足を使って這いつくばって登るのです……本当に危険すぎるんです!!
これっていったい何の罰なんだろう!?と自問してしまいました。
終了後は全身灰で真っ黒。血だらけの怪我人1名。

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登山第二弾のMonbachoでは約5時間トレッキング。
ジャングルの中にはすごい生き物、植物がたくさん。
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野生のばなな!!
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古都グラナダは、ニカラグア屈指の観光地とあって、旅行者相手の小奇麗なレストランやホテルもたくさんあります。
ニカラグアで見た他の場所に比べると格段に豊かな印象。
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ここへ来て初めて、ほんのちょっぴり自由行動を許されました。
自分の足で歩けることの幸せを噛みしめながら、今しかチャンスはないっ!と生活の匂いのする場所を求めて、ごちゃごちゃしたエリアや市場を探検。
床屋に飛び込んで髪を切ってもらったことは、この旅でおそらく唯一の交流で、一番楽しい思い出となりました。
後で新婦に「私の行きつけのセレブな美容院に(結婚式のために)行ってほしかったのに!」と怒られることになるのですが……
私のささやかなレボリューションです。
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ニカラグアのフルーツのおいしさは感動的。とくにマンゴー!
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アボカドもそこいらじゅうにわっさわさとなっています。
ひょうたんみたいに細長いのと丸いのと2種類あるそうですが、どちらもとっても実が大きい!

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ニカラグアの伝統的な料理。
豆ごはんの「ガジョピント」は懐かしい美味しさで、毎日のようにお世話になりました。

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ニカラグアの伝統的なお菓子。
ピンクに色づけされたお菓子は、ココナツを砂糖で固めた「カヘタ・デ・ココ」
牛乳を練ってつくる「カヘタ・デ・レチェ」はザラッとしたキャラメルのような食感で、濃厚なコンデンスミルクみたいな味。

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レストランのデザートいろいろ。
ココナッツとはちみつを使ったプディング(美味!)の他には、チーズケーキやチョコレートケーキなど、大きくてアメリカンなものが多かったです。
食べ物に限らず、ニカラグア(の富裕層の世界)では、いたるところでアメリカの影響を感じました。
実際、マイアミへ移住する富裕層が多いのだそうです。
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売店のデザインは「コカ」か「ペプシ」がお約束のよう。

お菓子好きとして注目すべきは、ニカラグアは良質のカカオの生産地ということ。
カカオ豆を手作業で炒って潰して……というマヤ方式の伝統的なチョコレートづくりを体験しました。

~ニカラグアツアー、後半に続きます~
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by pudding-world | 2012-10-30 01:24 | ニカラグア