スイートネットワーク海外支部"プリン"が世界中のいろんな場所で出会った甘い(時にはビターな)お話をお届けします。


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カテゴリ:フランス( 21 )

例年にない真夏日に驚かされたかと思うと、いきなり秋が来たかのように肌寒い今日この頃。
気まぐれなお天気が続くヨーロッパですが、ヴァカンスシーズンはまだまだ終わりません。
ヨーロッパで人気のヴァカンス地はたくさんあれど、フランス人が好きなヴァカンス先の定番といえば、なんといっても南仏プロヴァンス!
古くからフランスでは心の故郷のような存在だったプロヴァンスですが、1989年に出版されたピーター・メイル著「南仏プロヴァンスの12ヶ月」が一大ブームを巻き起こしたのをきっかけに、世界的な知名度が一気に高まりました。
私がプロヴァンスという言葉を初めて目にしたのもこの本だったと記憶しています。

初めて訪れたプロヴァンスは、本から空想していた何倍もすばらしかった!
あんまり思い入れが強すぎてとても文章にできそうにない・・と延ばし延ばしにしていたのですが、これから少しずつ書いていこうと思います。
とはいえ、やっぱりプロヴァンスのすばらしさは私なんかの力ではとても表現しきれないと思いますので、実際はこの何倍も素敵なところだ!と思って読んでいただければ幸いです。

最初はあれも見たいここも行きたいといっぱいいっぱいだった私ですが、何度か休暇を過ごすうちにだんだんと免疫ができて、最近やっと「何もしない休日」を楽しめるようになってきました。
プロヴァンスは急ぎ足で観光するより、土地の人にならって"自然時計"に沿ってのんびりと日常生活を過ごすほうが、うんとたくさんの発見があるようです。

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我が家がいつも滞在するのは、プロヴァンスのなかでも田舎の風情を残したリュベロン地方。
アヴィニョンの東方、なだらかな山地に丘と平野が続くリュベロン地方は、自然公園に指定されているため、昔ながらののどかな田園風景が広がっています。
この辺りには大資本系チェーンホテルは無いかわりに、素敵なシャンブル・ドット(B&B)がたくさんあります。
ガイドブックやおしゃれ雑誌で紹介されるのは、たいがい他所から移り住んだオーナーが経営しているところで、洗練されているかわりに目の玉が飛び出るくらいのお値段だったりしますが、地元の人がやっているチャーミングでお値段もうんと安いシャンブル・ドットがたくさんあるのです。
なにより、古い民家で土地の人たちとふれ合うことができるし、本物の田舎暮らしを楽しめるのは魅力的です。

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           ボニュー村のはずれ、森と畑に囲まれたシャンブル・ドット。

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         自然の中でいただく朝ごはんで気持ちいい一日が始まります。


小人数や短い滞在ならシャンブル・ドットも素敵ですが、ヨーロッパの田舎では1週間単位で借りられるレンタルハウスがたくさんあって、家族や友人数人ならホテルやシャンブル・ドットに泊まるよりもだんぜんお得。
家具やキッチン用品もすべて揃っているので、暮らすように楽しむことができます。

ある夏、私たちは、メネルブ村のはずれに建つ家を借りました。
このあたりはかつてピーター・メイル氏も住んでいたところで、本で読んだ世界そのままの、自然以外に何もないほんものの田舎。
住所もない畑道の中にその家があらわれた時には、家族全員から「うわあ~!」と歓声が上がりました。

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古い農家を改造したというがっしりとした石造りの家。
家の裏山にはオリーブの木とぶどう畑が広がっていました。
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テーブルの上には、近くで農業を営む大家さんからのプレゼントが。
裏の畑で採ったばかりのみずみずしくて甘いぶどうと、自家製のワイン、そしてコンフィチュールです。
心のこもった贈り物に、一同またもや感動。


歩いてすぐの大家さんのおうちではターブル・ドット(夕食)もできるというので、喜んで伺いました。
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南仏ではこれがなきゃ始まらない、パスティス(アニスのリキュール)で乾杯。なんと自家製!

「料理はすべて母に教わった味」という奥さんがつくってくれたのは、地元で採れた(中には自分で育てた)新鮮な素材を使った南仏の家庭料理の数々で、どれもしみじみとおいしかったです。
南仏の強い太陽をいっぱい浴びて育った野菜のおいしさは、じんわり体に染み入るよう。
自家製の野菜に自家製のワイン・・・丹精こめて作られた作物をおいしくいただける幸せを噛みしめました。
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       ニース出身という奥さんの故郷の味、アンチョビと玉ねぎのピサ・ラディエール。

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              ナスにパプリカ、南仏の野菜たっぷりの前菜。

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             挽き肉とチーズのオーブン焼きと、トマトのグリル。

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      ふんわり優しい味でいくらでも食べられそうなくらいおいしかった!洋梨のタルト。

おいしいお料理をいただきながらワインもどんどん空いて、おしゃべりも弾みます。
プロヴァンス訛りで身振り手振りをまじえて話すご主人はまさにこの土地の農夫!といった感じ。
畑でつくっているアスパラガスやさくらんぼのこと、観光客がいない美しい穴場、地元の人が行くおいしいお店、かつて村を訪れていたというピカソの内緒話まで。おもしろい話が次々と出てきて大いに盛り上がりました。

昔のメネルブの写真も興味深く見せていただきました。
リュベロンは自然公園に指定されているので開発の手は入らず、景観は守られているのですが、やはりプロヴァンスブームによって、驚くほど変わったといいます。
それは土地の人々にとってどうだったのだろう、と気になっていたことを聞いてみると……
良いことも悪いこともある、と複雑な様子でした。
何もない田舎の村に急に観光客がドッと押し寄せるようになり、富裕層が競って別荘を買い、移住者がどんどん増えた……そうすると自然にビジネスが生まれます。
リュベロンの村々では、こんな田舎町にあるとは思えないようなおしゃれなお店やレストラン、そして不動産屋さんの多さに驚かされます。
当然のごとく、地価は何倍にも何十倍にも跳ね上がり、土地や家屋を手放す人も増えたそうです。
ご主人は、「その恩恵を受けて暮らしが楽になったのも事実だけど、私らの子どもの世代ではとてもこの土地で家を持つことができなくなって、みんなよその町で暮らしてるんだよ。」と寂しそうにおっしゃっていました。
私も観光客の一人として、考えさせられるお話でした。


次回からはこのメネルブの家を拠点に、リュベロン地方にきらめく小さな村々をご紹介していきたいと思います。
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by pudding-world | 2010-08-18 23:16 | フランス
まるごとおとぎの国のようなコルマールの街は、アルザスを観光するほとんどの人が訪れることと思いますが、その周辺にもきらめく小さな村々があります。

コルマールから車で10分ほどのエギスアイムEguisheimは、規模こそ小さいもののアルザスらしさがつまった可愛らしい村。
中心の広場にはカフェやレストラン、食材店などが集まり賑わっています。
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       ブレッツェルが評判のパティスリー「Gilbert Marx」。これぞ"看板商品"!

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            アルザスらしい看板がいっぱい。可愛いすぎます。

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            教会の屋根にコウノトリ発見!



コルマール周辺にはもうひとつ、"あること"で有名な村があります。
スイーツ好きさんはピンときましたか?!
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コルマールから約8km.ワイン畑のなかにあらわれる小さな村、ニーデルモルシュヴィルNiedermorschwihr。
人口350人あまりという小さな小さな村に、全国からお客さんが押し寄せるお店があります。


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メゾン・フェルベール。
"コンフィチュールの妖精"といわれるクリスティーヌ・フェルベールさんのパティスリーです。
アルザスの旬のフルーツを使って手作りされたコンフィチュールは、風味豊かで素材のフレッシュ感がたっぷり。
フランスの有名シェフたちがこのコンフィチュールを絶賛したことをきっかけに一躍有名になりましたが、フェルベールさんの仕事はコンフィチュールづくりだけではありません。
代々パン屋さんという家業を受け継いだフェルベールさんは、パンに生菓子、クグロフや季節の伝統菓子、ショコラにトレトゥールなど、とても幅広い商品をつくっています。
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         ルバーブやミラベルなど旬が詰まったコンフィチュールがずらり。

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大きなマカロン、どっしりタルト、クリームたっぷりのエクレア・・飾らないまっすぐな美味しさ。

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   とろとろのキャラメルやアールグレイなど香り高いショコラ。花びらが可憐です。

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         アルザスらしい温かみにあふれた店内。お菓子の飾りが可愛らしい。

村で唯一の雑貨屋さんでもあるフェルベールさんのお店には、お菓子だけでなく野菜に雑誌、キッチン用品など、じつに様々な商品がぎっしりと並んでいます。
生活に密着した、村の人々にはなくてはならないお店なのでしょうね。

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         アルザス名産の陶器も。フェルベールさんらしい水玉模様。

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      ブルーベリーたっぷりのタルトとエクレアを青空の下でぱくり。幸せ・・!


ジャムといえばトーストにつける苺ジャムくらいだった日本で、いまやジャムがコンフィチュールと呼ばれるようになり、高価な輸入品が飛ぶように売れています。
この一大ブームの火付け役ともいえるフェルベールさん。フランスよりも日本でのほうが有名かもしれません。
日本からはるばるフランスはアルザスの小さな村までコンフィチュールを買いに訪れるファンがいるなんて、フランスでは、いや日本以外の国では考えられない現象のようです。
日仏交流150周年の2008年にお店を訪れた時には、なんと日本語メッセージ付きの大きなハートのクッキーをいただきました。日本からのお客さんがたくさんいらっしゃるのでしょうね。

これだけ世界的に有名になったいまでも変わらず、フェルベールさんはいつも厨房に立ち続けているのだそうです。なかなかできないことだと思います。
その真摯で温かい人柄や、アルザスの自然や伝統を大切にする職人気質のお菓子づくりにたくさんの人が魅了されるのでしょうね。




■Maison Ferber メゾン・フェルベール
18,rue des Trois epis 68230 Niedermorschwihr Tel:03 89 27 05 69
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by pudding-world | 2010-06-12 02:21 | フランス
リボーヴィレ、リクヴィルの少し南に位置するコルマールは、アルザスワイン街道のなかでは比較的大きくて、いちばん賑わっている街。
運河沿いに建ち並ぶカラフルな木骨組みの家々にメルヘンチックな看板・・・中世の面影が色濃く残る街はおとぎの世界のように可愛らしく、訪れる度にわくわくします。
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    パステルカラーの家が並ぶ"小ヴェニス"と呼ばれる辺りは雰囲気たっぷり。

石畳の小路が入り組んだ旧市街は、楽しい散歩道。
古い建物をそのまま利用したお店やレストランがひしめきあっていて、あっちにもこっちにも惹かれるものがいっぱいです。
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                とってもキュートなアイス屋さん!

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              アンティークのポットが並べられたカフェの窓際。



古い街並みとは対照的な、モダンなパティスリーもあります。
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リボーヴィレで立ち寄ったGILGの支店がここにも!ケーキもショコラもどれも美しく、そしておいしい!

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こぼれんばかりのフルーツ!おいしいフルーツに恵まれたアルザスならではですね。

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ティエリー・ミュロップの支店も。"黒い森のケーキ"フォレ・ノワール(写真左)もモダンにアレンジ。


アルザスの街歩きの楽しみのひとつが、看板ウォッチング。
店それぞれに趣向を凝らした看板はとてもユニーク。
アルザスでは、上を向いて歩こう!
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とってもメルヘンで可愛いらしいこの看板はシャルキュトリー(腸詰めやパテなど肉惣菜店)。

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こちらはパン屋さん。お店はモダンに変わったけれど、看板はそのまま。

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ハンジが描く女の子みたい・・と思ったら、その名も「Chez Hansi(ハンジの家)」というレストランでした!そういえばハンジはコルマール出身だったなあ。
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木骨組みの建物にボリュームある料理、伝統的な衣装のスタッフ・・・「シェ・ハンジ」はまさにハンジの描く世界そのもの!でもそれがちっとも人工的じゃなくて昔からずっと続いてきたことなんだなあ、と思わせられます。
観光客ばかりでなく地元の人たちにも人気のようで、隣のテーブルの家族は、休日は家族みんなでここに来るのを楽しみにしているのだと言ってました。
おじいさんの体調の話(とても長い)を親身になって聞いているスタッフのすばらしさよ!
とっても自然で温かい雰囲気に浸って、幸せな気持ちでいっぱいになった私たちでした。


次回はアルザス旅も最終回。
コルマール周辺のとびきりかわいい村々を訪ねます。


■GILG
60,Gran'Rue 68000 Colmar Tel:03 89 23 96 84

■Chez Hansi
23,ruw des Marchands 68000 Colmar Tel:03 89 41 37 84
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by pudding-world | 2010-05-22 23:24 | フランス
フランス有数のぶどう産地でもあるアルザス地方では、ワイン造りがさかんです。
ヴォージュ山脈の裾野にブドウ畑がどこまでも続くのどかな田園風景。中世の面影を残す小さな村や集落。まるでおとぎの国のような世界が、そこには広がっています。
ワイン街道(Route de Vin)をのんびり気ままにいきつつ、ワイン農家やワイン居酒屋で土地のワインをいただくことの幸せよ!
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"アルザスの真珠"といわれる美しい村、リクヴィルRiquewihr。人口わずか1000人ほどの小さな村に観光客はあふれんばかり。中世の家並みが残るメイン通りはレストランやお土産物屋さんがひしめきあい、賑わっています。

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ハンジ美術館。昔ながらのアルザスの生活風景を描いた可愛いらしい絵はアルザスの観光シンボル的存在で、様々なグッズにもなっています。

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食材屋さんで売っていたいろんな種類のプレッツェル。焼きたてのチーズ&ベーコンのプレッツェルは最高!

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           アルザスの伝統菓子、クグロフもあちこちで売っています。

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可愛らしいパン・デピスは長期保存が可能。この村だけでアルザス名物がぜんぶ揃いそう・・
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      賑やかな通りを脇に入ると、すぐそばにワイン畑が広がっています。



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リクヴィルの北にあるリボーヴィレRibeauvilleは、グラン・クリュ(特級ワイン)の産地として有名です。ワイン屋さんやカフェが軒を連ね、こちらもリクヴィルと同じく小さな村なのにたくさんの観光客で大賑わい。
コウノトリの里としても知られていて、あちこちの屋根にコウノトリの巣を見ることができます。

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       ワイン屋さんの店頭に並ぶかわいいパッケージのお土産セット。

アルザスのワインは、フランスの他の地方のワインと違って、ぶどうの品種がそのままワイン名になっています。ラベルもわかりやすいし、好みの味も見つけやすいので嬉しいかぎり。
その95%が白ワインですが、なかでも、赤ワインにも負けない豊かな芳香の白ワイン「ゲヴュルツトラミネール」はアルザスならではの逸品。
普段白ワインをあまり飲まない私ですが、アルザスでは別人のように飲んでいます(笑)
飲む機会が多いのはやはりゲヴュルツトラミネールGewurztraminer。ドイツ語で香辛料を意味するように、力強く複雑な味わいで、辛口もいいですが、甘口がこんなにおいしく感じるワインは他では飲んだことがありません。
個人的には、フルーティで豊かなアロマのMuscatも大好きなのですが、栽培量が少ないうえに最近は品切れのことが多いのです。
ワイン農家で聞いてみたところ、元々古くからある品種で中世以降人気だったミュスカは、近年それほど飲まれなったので栽培割合も数パーセントと少なくなっていたのだそう。それが、最近になって急に人気が出てきたのでまた栽培面積を増やしているところなのだけど、今現在はまだ製造が追いついてない状況なのだとか。
そんな事情があったとは!それにしてもなぜそんなに急に人気が出てきたのか不思議ですねえ。


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いつもワインの買出しに行くのがここ。「ジャン・シップ」ではミュスカを、従兄弟さんがやってる「ルイ・シップ」ではBioのゲヴュルツトラミネールを購入。

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中世の街並みにあるのが不思議なくらいモダンなパティスリー「GILG」。ここのお菓子はどれも絶品。スタッフの温かさはやっぱりアルザスしてて嬉しい!

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        いた、いた!コウノトリ!嬉しくて、村中を探し回りました。

村のはずれには、コウノトリの自然保護区域もあって、圧倒されるほどたくさんのコウノトリの姿を見ることができます。
観光業のためでもあるのでしょうが、コウノトリの保護だけでなく、村の中には車を入れず電線なども見えないように工夫されているなど、村の財産である美しい街並みや自然を大切に守り続けていることがすばらしいなあと思います。


アルザスのロマンティック街道?はまだまだ続きますよ~
次回はさらに南下していきます。
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by pudding-world | 2010-05-09 08:13 | フランス
やっとやっと、春がやってきました!
ヨーロッパの春の一大イベントといったら復活祭(英語:イースター、仏語:パーク *日本ではパックと表記されていることも)。
キリスト教においてはクリスマスと同じく重要な日であると同時に、春の訪れを祝うお祭りとしてみんなが(チョコレートをもらえる子どもたちは特に)楽しみにしています。
→昨年の復活祭の記事はこちら
復活祭は毎年変わる移動祝日で、今年は4月の初めの週末でした。
この時期のお菓子屋さんは大忙し。
復活祭をお祝いするうさぎや卵型のお菓子があふれるショーウィンドウを見ていると、「ああ、やっと春がきたな~!」と嬉しくなります。

今回は、フランスの中でもひときわユニークな地方色を放つアルザス地方の、パークのお菓子をご紹介します。
かつてドイツ領になったりフランス領になったりと複雑な歴史的背景のあるアルザス地方は、他では見られない独特の文化を持っています。
シュークルートやベッコフ、クグロフなど地方独特の食も豊かで、食いしん坊にとっても興味深い土地です。

パークのお菓子というとうさぎと卵のモチーフが定番ですが、アルザスのお菓子屋さんで欠かせないのが子羊の形をした「agneau pascal アニョー・パスカル」という焼き菓子。
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アニョーはフランス語で子羊、パスカルは復活祭を意味します。羊はキリスト教では重要なシンボルなのだそうです。

上のアニョー・パスカルの写真はパティスリー「Kubler」のもの。
日本人の浅見シェフがいらっしゃるお店ですが、お店の雰囲気もお菓子もフランスそのもの。
街中からは少し離れた住宅街のなかにあって、地元の人たちがひっきりなしに訪れます。
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               春らしく明るい色合いが楽しいディスプレイ。

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うさぎ型のアントルメは良く見ると細部がリアル。右のタルトシトロンには卵チョコのせ。




アルザスにおいては珍しいモダン派パティスリー「ティエリー・ミュロップ」のショコラティエ「エピス・エ・ショコラ」では、パークも腕の見せ所とばかりにアーティスティックなチョコレートたちが並んでいました。
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    ため息がでるほど美しい卵のオブジェ。これはもう、アート作品ですね。

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      卵型チョコレートには繊細な細工が施されてまるで宝石箱のよう。



ブログリー広場にある「BARTHELEMY」もかなりなモダン派パティスリーのようです。
最近アルザスでも、パリにあるような小奇麗なお店を見かけるようになりました。
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   卵チョコもこのとおり!モードな感じ。食べたいというより飾っておきたい。



食いしん坊な小路、オルフェーブル通りにあるチョコレート屋さん「Weiss」のショーウィンドウには、チョコレートでできた大きなアニョーが飾られていました。
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「クリスチャン」では、朝からパックのお菓子を求めるお客さんで大賑わい。私も列に加わりました。
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     アントルメにはユーモラスなうさぎのキャラクターがのっています。

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大きなサブレ。この表情のユルさがすてき(笑)クリスチャンのお菓子の大らかさにはホっとさせられます。

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鳥のイラスト入りフェアトレードのチョコレート。最近フェアトレードのチョコレートを扱うお店が少しずつ増えてきて嬉しいです。(フェアトレードについてはまた別の機会に詳しく書きたいと思います)

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           これだけアニョーが集まると圧巻ですね~


アルザスでは街中にあふれていたアニョー・パスカルですが、なぜかアルザス以外では見かけたことがありません。
そういえば、アニョー・パスカルだけでなくクグロフも他では見かけないし・・考えてみたら、バスクのガトー・バスク、ブルターニュの塩バター菓子、プロヴァンスのカリソン・・などなどフランスの地方菓子は、それ以外の地方で作られることは(パリでは例外として)あまりないような気がします。
フランスの人々って自分の生まれ育った土地や文化にとても誇りを持っているなあっていうのはたびたび感じることですが、お菓子にしても同じで、他の土地のものを真似して作るなんて考えもつかないのかもしれません。
その土地の歴史や宗教的な意味あいがつまったお菓子ならなおさらのこと。
でもだからこそ、伝統や文化がしっかりと受け継がれて、地方色がきっぱりあらわれた魅力的な国になっているのでしょうね。


アルザス地方にはストラスブールの他にも魅力的な小さな街がたくさん。
次回は、ワイン街道を南下しつつおとぎの国へ! 
お楽しみに☆


■Kubler
29,avenuedes Vosges 67000 Strasbourg Tel:03 88 35 22 27

■Épice et Chocolat
5,rue du Temple Neuf 67000 Strasbourg Tel:03 88 32 43 80

■Christian
10,rue des l'Outre 67000 Strasbourg Tel:03 88 32 04 41
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by pudding-world | 2010-04-16 23:09 | フランス
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甘いもの好きにとってはたまらない、”お菓子な街”ストラスブール。
街を歩いていると、おいしそうなお菓子たちが次から次へと目に飛び込んできます。

大聖堂脇の小路に入ったところにあるのは「ネゲル」。
おもてのディスプレイがあんまりおいしそうなんで、ガラスにへばりついて見入ってる人もたくさん(私もその一人)。
ピザなど塩味のものも充実しているので、小腹が減った時にかけこんだりします。

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並んだお菓子がいきいきと輝いて見えます。ミニサイズのものは塩味タイプもありました。

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伝統菓子のクグロフは、小さいサイズやチョコレートがけしたものなども。

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フルーツをふんだんに使ったタルト類。ピザのように薄くのばしたタイプもみかけました。


16世紀当時の建物を模したというファサードが目を惹くのは「クリスチャン」本店。
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広々としたサロンは地元の人たちの社交場といった雰囲気です。ケーキだけでなく、チョコレートやアイスも評判のよう。

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こんもりと小山のような姿がなんだかいいなあ。。アルザスを感じます。

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季節の旬の素材を使ったムース類。写真はいちじくやライムなどの夏ヴァージョン。

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アイスクリームにも力を入れています。ユニークな形のアイスケーキも豊富。


街の中心から少し離れた場所にある「ジャン・クロード・ジーグレー」。
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伝統的なスタイルのお店をいくつか見た後でこのお店にくると、とてもモダンな印象を受けます。ショーケースに並ぶケーキたちもすっきりと洗練されたデザインです。

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フランスではめずらしいモンブラン(写真右)もグラス入りでスマートな姿に。

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ここではブッシュ型のケーキがたくさん揃ってました。ミニサイズも種類豊富。

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バーデン・バーデンで食べ損なった”黒い森のさくらんぼケーキ”。意味そのままに、ドイツでは「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」、フランスでは「フォレ・ノワール」という名前がついています。もともとドイツの黒い森地方が発祥のようですが、以前はドイツ領だったこともあるアルザスでも作られています。同じケーキでもドイツとフランスではだいぶ様子が違って、フランスのものはドイツの半分くらいの大きさで上品な姿をしています。チョコレート風味のスポンジ生地にアルコールがきいたさくらんぼ、生クリーム、と構成そのものは同じですが、特にこのお店のフォレ・ノワールは洗練された印象でした。軽い口あたりだけどパンチがきいていて、しっかり個性が感じられます。
ヴァローナのチョコレートを使用した濃厚クリームたっぷりのエクレアには薄いチョコレートのプレートがしのばせてあって、食感のアクセントになっています。


おいしいお菓子屋さんがてんこもりのストラスブールではちょっとお散歩するにも甘い誘惑がいっぱいで、気がついたらお腹いっぱいなんてことになりがちなのですが、食いしん坊としてはやはりごはんもしっかり食べたいもの。
ところがこの地方の料理がまた、冗談かと思うようなボリュームなんですねえ。
アルザスを味わいつくすには、丈夫な胃袋が必須です(笑)




※お菓子屋さんのアドレスは前回をご参照ください。
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by pudding-world | 2010-02-06 18:18 | フランス
バーデン・バーデンからライン川を越えて、フランスのストラスブールへやってきました。
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街には、ドイツと同じようにクリスマスのキラキラが残っていました。
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ふと通りかかった裏庭。木骨組みの建物にクリスマスのデコレーションという素敵な風景。

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チーズ屋さんのショーウィンドウ。チーズの箱をそのままアドベンツカレンダーにしてしまうとは斬新!

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ギャラリー・ラファイエットのショーウィンドウ。どことなく"チャーリーとチョコレート工場"ふう。


フランスの新年。お菓子屋さんのショーウィンドウの一等席に並ぶのは「Galette des Rois ガレット・デ・ロワ」。フランス語で「王様のガレット」というパイです。
パイ生地にアーモンドクリームをはさんだシンプルなお菓子ですが、中にフェーブという小さな陶器が隠されていて、それにあたった人は王冠をかぶり、王様になれるというなんとも楽しい伝統菓子です。
伝統的には1月6日の"Epiphanieエピファニー"を祝うものですが、フランスではクリスマスを過ぎるといっせいにガレット・デ・ロワが並び始め、だいたい1月いっぱいくらいまでは販売されています。
シンプルなお菓子ですが、よおく見るとお菓子屋さんごとに個性があって興味深いです。
それでは、”ガレット・デ・ロワ・コレクションin ストラスブール”いってみましょう!

トップ・バッターは、1927年創業の老舗「ネゲル」。
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写真はりんご入りのガレット。このほか定番のアーモンドクリームと、チョコレート入りもあり。
このお店はトレトゥール(惣菜)も充実していてとってもおいしいです。


1960年創業の「クリスチャン」。
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本店の他、大聖堂前の一等地にも店を構えるクリスチャン。ショーウィンドウにはガレットに並んで、アルザス名物のクグロフ(写真下段)がどっさり。


イル川を挟んで南側にある「リッツラー&フォーゲル」。
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他のお店のガレットに比べると、表面の模様がしっかりくっきりついています。
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今年のガレットはアジアがテーマのようです。3代続く家族経営のこのお店のケーキはどちらかというと古典的な印象なのですが、着物姿の女性がフェーブになる時代が来るなんて!フェーブの世界はこれからもますます広がっていきそうですね。


ラストは、「ジャン・クロード・ジーグレー」。
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艶っぽい表面にはピスタチオがちらしてあります。オリジナルのフェーブは車シリーズ。
有名レストランでシェフ・パティシエを務めた方のお店とあって、お菓子はどれも絶品。街の中心からはちょっと離れますが、ぜひとも足をのばしたいお店です。


もともとはシンプルな伝統菓子だったガレット・デ・ロワですが、最近ではクリームのバリエーションが増えたり、おしゃれなオリジナルフェーブを作ったりと、どんどん進化(と言っていいのでしょうか)しているようです。

今回はガレット・デ・ロワを中心にお伝えしましたが、ストラスブールにはおいしいお菓子がてんこもり!
次回はスイーツ写真満載でお届けします。お楽しみに☆


■Naegel
9,rue des Orfévres 67000 Strasbourg Tel:03 88 32 82 86

■Christian
10,rue des l'Outre 67000 Strasbourg Tel:03 88 32 04 41

■Litzler&Vogel
9,rue des Austerlitz 67000 Strasbourg Tel:03 88 36 21 77

■Jean-Claude Ziegler
23,av.de la Forêt Noire 67000 Strasbourg Tel:03 88 61 45 95
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by pudding-world | 2010-01-23 01:13 | フランス
前回の「パン・ドゥ・シュークル」に続いて、最近お気に入りのお菓子やさんをもうひとつご紹介します。
パリの繁華街からちょっと離れた商店街の一角にある小さなお店、
2007年12月にオープンした「カール・マルレッティ」。
オーナー・シェフのマルレッティさんは、ルノートルやポテル・エ・シャボといった名店を経て、ル・グラン・ドテルのデザート・シェフを務めた方。
初めてお店に行った時、モダンで高級感ある外観に一瞬身構えてしまいましたが、店内でお菓子たちに対面してホッと安心。
ショーケースにはエクレアにタルトといったなじみのあるパティスリーが、おいしそうなしっかりとした焼き色を付けて並んでいました。これは期待できそう~とっても好きなタイプのお菓子かも!

果たして、それは大当たりでした。
私の心(と舌)をわしづかみにしてくれたのがマルレッティさんのスペシャリテであるミルフィーユ!
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この麗しい焼き色よ!
フィユタージュは、クリームがしみこまないようにキャラメリゼされているのでパリパリのサクサク。コクがありながらも重すぎないクリームとのバランスも完璧。これはもう、私の中のミルフィーユの理想形です。



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ルリジューズの表面はクランブル状で中にはたっぷりと濃厚なクリームが。写真のショコラのほか、ピンク(ローズ風味)やグリーン(ピスタチオ風味)などもあって、古典菓子でありながらもモダンな印象。


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苺とフランボワーズがのった赤いフルーツのタルト。フルーツの内容は季節ごとに変わります。

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脱帽!だったのがこのヴェリーヌ。ピスタチオクリームにフランボワーズのアクセント。中にはライスクリスピーが隠れていい仕事してる!ぜんぶのバランスが絶妙で、思わず唸ってしまうほどおいしかったです。

「気軽に入ることができる宝石店のようなパティスリー」をめざしたというマルレッティさん。
”気軽な宝石店”っていうのがどうも想像できなかったのですが、実際にお店に行って、なんとなく腑に落ちたような気がしました。
内装はモダンで洗練されていて宝石店のよう。だけれど、お菓子はクラシックなものが中心でお値段も(パリにしては)良心的。
見かけによらず、敷居は低かったのでした。
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              お菓子やさんっぽくないシンプル&モダンな外観。


ある日パリっ子の友人にここのお菓子を持っていったら、食いしん坊の彼らもたいそう感動していました。(その後足繁く通っているそう)
「日本人てなぜこんなに店を知ってるんだ?!」と驚いていましたが、たしかに日本の情報量ってすごいですよね。
特にパリは隅から隅まで、日本のメディアに流れていない店はないのでは?と思えるほどだし、
フランスの地方の村の何でもないよろずやでさえもが、日本のおしゃれ雑誌におしゃれ色に染まって載っているのを見ると驚愕してしまいます。
私がマルレッティさんのお店を知ったのも日本の雑誌、
カフェとスイーツの専門誌「カフェ-スイーツ(柴田書店発行)」さんでした。
この雑誌の好きなところは、ありのままの情報を変に誇張せずに書かれている硬派なところ。
”おいしい”の裏にある職人さんの思いやがんばりを知ることができたり、太っ腹にもレシピを公開してくれたり、内容の広さと深さには毎号感心させられます。
縁あって時々小さなカフェ・レポートを書かせていただくようになったのですが、ファンとしてはありがたき幸せです。

先入観なしに自分で感じたり選んだりできる情報って(ニュースの伝えられ方にしても)じつはとても少ない気がしています。
そういう私もここ海外スイーツブログでは、「おいしい」の「好き」だのと書いているわけですが・・これはまったくの個人的な好みです(笑)
もしかしたら何かの参考になるかもしれないしそうなると嬉しいなと思って書いていますが、情報がすべてではないし、あまり惑わされずに、自分の目で見たり感じたりするのが一番!と思います。

すてきなスイーツ・ライフを!


Carl Marletti カール・マルレッティ
51,rue Censier 75005 Paris Tel:01 43 31 68 12
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by pudding-world | 2009-10-28 19:13 | フランス
ぐぐっと気温が下がって、確実に冬が近づいているのを感じる今日この頃。スイーツもいっそうおいしい季節ですね~
パリでは、秋の風物詩となったチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」が10/14~10/18に開催されました。
ふと、最近パリのレポートを書いてなかったなあと思ったのですが、そういえば海外レポートをブログ形式にしてからは一度もパリが登場していませんでしたね。
ここのところフランスの地方にばかり心が(体も)行っちゃってました。。。
今回は、ひさしぶりにスイーツの都・パリからお伝えします。

よく友人知人たちから、パリでおすすめのお店はどこ~?!と聞かれるのですが、この答えがなかなか難しくて。なぜってパリにはおいしいお菓子がたくさんありすぎる!
日本でもおなじみの有名店たちの、やはり本店はその歴史を感じるだけでも一度は体験する価値あるなあ(でもいつも行くには高級すぎるなあ)と思うし、私の中ではこれぞパリのパティスリー的存在、心躍る店ジェラール・ミュロがあるサンジェルマン界隈なんて、パティスリーやショコラティエがにょきにょき増えて今やちょっとしたスイーツ村のようだし、他にも老舗ストーレーのババに塩キャラメル味の虜となったアルノー・ラエールなどなど、好きなお店や好きなお菓子がいっぱいで挙げだしたらきりがないのですが・・・

私がふだんよく行く、最近とくに好きなお店をご紹介します。

ひとつめは、マレのはずれにある「パン・ドゥ・シュークル」。
かのピエール・ガニェールのレストランでパティシエをされていたシェフならではのセンスがいっぱいつまったお店です。
ここで初めて食べたお菓子がエクレアだったのですが、その鮮烈なおいしさにいっぺんでファンになりました。

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普通のエクレアとはひと味もふた味も違います。
カシス、チョコレート、ピスタチオの素材の味をしっかりと感じる鮮やかなクリームがいっぱいつまって。
表面にはグラサージュではなく、さくさくのクッキー生地。


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キャラメル、パッションフルーツ、フランボワーズのマカロン。
さっくり柔らかめで中はねっちり。


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苺の赤と青りんごのグリーンのコントラストが鮮やかなグラスデザートはコリアンダー(!)がアクセント。
真っ白なココナツ風味のドームの中にカシスがつまった「エフェメール」。
定番のお菓子、レモンタルトには青々とした皮がトッピングされて爽やか。

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           なんと。ここのタルトは四角いんです。

トマト&苺味のギモーヴなど個性的な素材の組み合わせのものも多いけれど、それが奇をてらったものではなく、バランスが絶妙でハッとさせられるおいしさ。
ケーキには派手な装飾もなく、シンプルなのに実はいろんな工夫がされていて、見ても食べてもわくわく。
ごはんをたらふく食べた後でもペロリといけちゃう軽い口当たりや、パリ価格から考えたらお手頃なところなど好きなポイントはたくさんありますが、
なにより、作ってる人の顔が見えるようなあったかい雰囲気に惹かれるんだと思います。


次回はお気に入りその2。
ミルフィーユが絶品のパティスリーをご紹介します。


Pain de Sucre パン・ド・シュークル
14,rue Rambuteau Tel:01 45 74 68 92



♪♪本日の音♪♪
playing the piano / 坂本龍一
ヨーロッパツアー中の教授のコンサートに行ってきました。
なんだか泣けてしょうがなかった・・
彼の音楽も活動も心からリスペクト。
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by pudding-world | 2009-10-18 11:11 | フランス

夢ごこちランチ

前回に引き続き、フランスはカンカルの町から。
この小さな町を世界中の食いしんぼが憧れるグルメの町にしてしまったすごいシェフ、オリヴィエ・ローランジェ氏。
町のはずれにはオリヴィエさんが経営するホテル&ビストロがあって、ここがまた考えられないくらい素敵な場所で。。。

田舎道で迷い、村のおばあちゃんに道を尋ねてまた迷い、ほんとにこんなところにあるのかなあ・・と不安になった頃に現れた「ル・シャトー・リシュー」。
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シャトーというだけに、まさにお城!
想像の何倍も素敵でびっくり。

中はますます素敵でどきどき。。。
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ビストロの大きな窓からは広いひろ~い庭と、その向こうには海が見えます。
こんな気持ちのいい場所でおいしいものをいただけるなんて、なんという幸せ・・・!
興奮を必死で抑えつつお料理をいただきます。

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まず登場したアミューズ3品もさることながら、パンのおいしさに感動!
しっかり焼かれて香ばしく、中はもっちり。(帰りにばっちり買って帰りました)
これにボルディエのバターがあればもうそれだけでごちそうです。
木製のバター入れがとても素敵。

前菜は迷わず「カンカルの牡蠣」を選択。
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おいしすぎて絶句・・・。(たまらず一つ食べてしまった後の写真ですみません)
元々牡蠣好きではありますがカンカルの牡蠣は牡蠣を食べるためにカンカルへ行きたくなるくらいにおいしいです。

メインのお魚料理はソースのスパイス使いが絶妙で今までに食べたことのない不思議なおいしさでした。
お料理に様々なスパイスを使うことでも知られるオリヴィエさんですが、ホテルの部屋にもそれぞれ「ジャンジャンブル」や「サフラン」なんてスパイスの名前が付けられているんですよ。

ここまでですでにお腹いっぱい、大満足。
と言いたいところですが、(私的)ハイライトはこれから!

ぱんぱかぱーん♪デザートのワゴンが華々しく登場!
もうこの頃には興奮が最高潮に達し、くらくらとめまいが・・
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ガトーショコラにタルトタタン、プリンにムース、あつあつのチョコレートソースをかけてくれるプロフィトロール、ギモーヴやパートドフリュイといったコンフィズリーなどなど全部で20種類はあるでしょうか・・・どれもこれもすばらしくおいしいです!そしてあのミルフィーユも!
前回の「グラン・ド・バニーユ」のお話を読まれた方はもうお気づきですね。
そう、”幻のミルフィーユを食べる裏技”はこれでした!
パティスリーで予約できなくてもここなら同じくおいしいミルフィーユをいただけます。もれなくおいしいお料理とフレンドリーなサービスつきで☆
しかもお値段が考えられないくらい良心的で、この日いただいたコースは約30ユーロ!
魚介盛り合わせ付きの豪華なコースもありますが、デザートをばっちり堪能するのなら一番小さいコースでも十分すぎるくらいです。

最初から最後まで感動しっぱなし、興奮しっぱなしの夢のようなひとときを締めくくり
食事の後のんびりと海まで散歩しました。
ここに来られたことに感謝して、思わず海に向かって叫びたいくらい。
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のどかな海をながめながらしみじみ、
その土地で採れたものをその土地でいただくからこそおいしさもひとしおなのだなあ、と思いました。
もしかしたら輸入されたカンカルの牡蠣は他の国の他の街の高級レストランで食べられるのかもしれないけれど、今日ここで感じた幸せで豊かな気持ちは今日だけのものなんだなあ、と。

大切な思い出がまたひとつできました。


■Le Château Richeux(Hotel)
et le Coquillage(Bistrot)
D155,route du Mont St Michel.Le Buot 35350 St-Meloir-de-Ondes Tel:02 99 89 25 25
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by pudding-world | 2008-12-09 05:39 | フランス