スイートネットワーク海外支部"プリン"が世界中のいろんな場所で出会った甘い(時にはビターな)お話をお届けします。


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前回の「パン・ドゥ・シュークル」に続いて、最近お気に入りのお菓子やさんをもうひとつご紹介します。
パリの繁華街からちょっと離れた商店街の一角にある小さなお店、
2007年12月にオープンした「カール・マルレッティ」。
オーナー・シェフのマルレッティさんは、ルノートルやポテル・エ・シャボといった名店を経て、ル・グラン・ドテルのデザート・シェフを務めた方。
初めてお店に行った時、モダンで高級感ある外観に一瞬身構えてしまいましたが、店内でお菓子たちに対面してホッと安心。
ショーケースにはエクレアにタルトといったなじみのあるパティスリーが、おいしそうなしっかりとした焼き色を付けて並んでいました。これは期待できそう~とっても好きなタイプのお菓子かも!

果たして、それは大当たりでした。
私の心(と舌)をわしづかみにしてくれたのがマルレッティさんのスペシャリテであるミルフィーユ!
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この麗しい焼き色よ!
フィユタージュは、クリームがしみこまないようにキャラメリゼされているのでパリパリのサクサク。コクがありながらも重すぎないクリームとのバランスも完璧。これはもう、私の中のミルフィーユの理想形です。



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ルリジューズの表面はクランブル状で中にはたっぷりと濃厚なクリームが。写真のショコラのほか、ピンク(ローズ風味)やグリーン(ピスタチオ風味)などもあって、古典菓子でありながらもモダンな印象。


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苺とフランボワーズがのった赤いフルーツのタルト。フルーツの内容は季節ごとに変わります。

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脱帽!だったのがこのヴェリーヌ。ピスタチオクリームにフランボワーズのアクセント。中にはライスクリスピーが隠れていい仕事してる!ぜんぶのバランスが絶妙で、思わず唸ってしまうほどおいしかったです。

「気軽に入ることができる宝石店のようなパティスリー」をめざしたというマルレッティさん。
”気軽な宝石店”っていうのがどうも想像できなかったのですが、実際にお店に行って、なんとなく腑に落ちたような気がしました。
内装はモダンで洗練されていて宝石店のよう。だけれど、お菓子はクラシックなものが中心でお値段も(パリにしては)良心的。
見かけによらず、敷居は低かったのでした。
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              お菓子やさんっぽくないシンプル&モダンな外観。


ある日パリっ子の友人にここのお菓子を持っていったら、食いしん坊の彼らもたいそう感動していました。(その後足繁く通っているそう)
「日本人てなぜこんなに店を知ってるんだ?!」と驚いていましたが、たしかに日本の情報量ってすごいですよね。
特にパリは隅から隅まで、日本のメディアに流れていない店はないのでは?と思えるほどだし、
フランスの地方の村の何でもないよろずやでさえもが、日本のおしゃれ雑誌におしゃれ色に染まって載っているのを見ると驚愕してしまいます。
私がマルレッティさんのお店を知ったのも日本の雑誌、
カフェとスイーツの専門誌「カフェ-スイーツ(柴田書店発行)」さんでした。
この雑誌の好きなところは、ありのままの情報を変に誇張せずに書かれている硬派なところ。
”おいしい”の裏にある職人さんの思いやがんばりを知ることができたり、太っ腹にもレシピを公開してくれたり、内容の広さと深さには毎号感心させられます。
縁あって時々小さなカフェ・レポートを書かせていただくようになったのですが、ファンとしてはありがたき幸せです。

先入観なしに自分で感じたり選んだりできる情報って(ニュースの伝えられ方にしても)じつはとても少ない気がしています。
そういう私もここ海外スイーツブログでは、「おいしい」の「好き」だのと書いているわけですが・・これはまったくの個人的な好みです(笑)
もしかしたら何かの参考になるかもしれないしそうなると嬉しいなと思って書いていますが、情報がすべてではないし、あまり惑わされずに、自分の目で見たり感じたりするのが一番!と思います。

すてきなスイーツ・ライフを!


Carl Marletti カール・マルレッティ
51,rue Censier 75005 Paris Tel:01 43 31 68 12
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by pudding-world | 2009-10-28 19:13 | フランス
ぐぐっと気温が下がって、確実に冬が近づいているのを感じる今日この頃。スイーツもいっそうおいしい季節ですね~
パリでは、秋の風物詩となったチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」が10/14~10/18に開催されました。
ふと、最近パリのレポートを書いてなかったなあと思ったのですが、そういえば海外レポートをブログ形式にしてからは一度もパリが登場していませんでしたね。
ここのところフランスの地方にばかり心が(体も)行っちゃってました。。。
今回は、ひさしぶりにスイーツの都・パリからお伝えします。

よく友人知人たちから、パリでおすすめのお店はどこ~?!と聞かれるのですが、この答えがなかなか難しくて。なぜってパリにはおいしいお菓子がたくさんありすぎる!
日本でもおなじみの有名店たちの、やはり本店はその歴史を感じるだけでも一度は体験する価値あるなあ(でもいつも行くには高級すぎるなあ)と思うし、私の中ではこれぞパリのパティスリー的存在、心躍る店ジェラール・ミュロがあるサンジェルマン界隈なんて、パティスリーやショコラティエがにょきにょき増えて今やちょっとしたスイーツ村のようだし、他にも老舗ストーレーのババに塩キャラメル味の虜となったアルノー・ラエールなどなど、好きなお店や好きなお菓子がいっぱいで挙げだしたらきりがないのですが・・・

私がふだんよく行く、最近とくに好きなお店をご紹介します。

ひとつめは、マレのはずれにある「パン・ドゥ・シュークル」。
かのピエール・ガニェールのレストランでパティシエをされていたシェフならではのセンスがいっぱいつまったお店です。
ここで初めて食べたお菓子がエクレアだったのですが、その鮮烈なおいしさにいっぺんでファンになりました。

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普通のエクレアとはひと味もふた味も違います。
カシス、チョコレート、ピスタチオの素材の味をしっかりと感じる鮮やかなクリームがいっぱいつまって。
表面にはグラサージュではなく、さくさくのクッキー生地。


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キャラメル、パッションフルーツ、フランボワーズのマカロン。
さっくり柔らかめで中はねっちり。


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苺の赤と青りんごのグリーンのコントラストが鮮やかなグラスデザートはコリアンダー(!)がアクセント。
真っ白なココナツ風味のドームの中にカシスがつまった「エフェメール」。
定番のお菓子、レモンタルトには青々とした皮がトッピングされて爽やか。

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           なんと。ここのタルトは四角いんです。

トマト&苺味のギモーヴなど個性的な素材の組み合わせのものも多いけれど、それが奇をてらったものではなく、バランスが絶妙でハッとさせられるおいしさ。
ケーキには派手な装飾もなく、シンプルなのに実はいろんな工夫がされていて、見ても食べてもわくわく。
ごはんをたらふく食べた後でもペロリといけちゃう軽い口当たりや、パリ価格から考えたらお手頃なところなど好きなポイントはたくさんありますが、
なにより、作ってる人の顔が見えるようなあったかい雰囲気に惹かれるんだと思います。


次回はお気に入りその2。
ミルフィーユが絶品のパティスリーをご紹介します。


Pain de Sucre パン・ド・シュークル
14,rue Rambuteau Tel:01 45 74 68 92



♪♪本日の音♪♪
playing the piano / 坂本龍一
ヨーロッパツアー中の教授のコンサートに行ってきました。
なんだか泣けてしょうがなかった・・
彼の音楽も活動も心からリスペクト。
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by pudding-world | 2009-10-18 11:11 | フランス
待ってました、食欲の秋!
ドイツの秋の味覚といえばコレ、

フェダーヴァイザーツヴィーベルクーヘン
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ワインになる前の発酵途中であるフェダーヴァイザーは、秋のほんの短い期間しか飲むことができません。
そしてお供として定番なのがツヴィーベルクーヘン(たまねぎケーキ)。
まるでりんごジュースのようなフェダーヴァイザーの濃厚な甘みと、たまねぎ&ベーコンのキッシュのようなツヴィーベルクーヘンの塩気が絶妙に合う組み合わせ。
フェダーヴァイザーを楽しみたいがために、ここ2週間で3回もツヴィーベルクーヘンを焼いた私。
たまねぎの消費量、じつに3キロちかく!
ドイツのレシピではしょっぱすぎて食べるのに苦労したため(ドイツ人には完ぺきと褒められた。味覚ってほんと土地によって様々だな・・。)それ以来、我が家用にアレンジして塩控えめに。


フェダーヴァイザー好きが高じて、「フェダーヴァイザー祭り」に出かけたこともありました。
ドイツの南西に位置する小さな町、Landauまではるばると。
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ドイツ・ワイン街道が走るプファルツ地方では、夏から秋にかけてたくさんのワイン祭りが開催されますが、フェダーヴァイザー祭りはこのランダウが発祥なのだとか。
街のまんなかの広場にいくつものワイン農家のテントが立ち、それぞれの自慢のフェダーヴァイザーを楽しめます。
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たくさんの人々(特にお年寄りがいっぱい)が集まって昼まっからみんな飲む飲む!しかもみんな大きなジョッキで!
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最近(歳のせいか?)めっきりアルコールが弱くなってしまった私は小さなグラスで2杯がせいいっぱい。もちろん、たまねぎケーキも一緒に。

ステージではカラオケ大会ちっくな歌のショーが繰り広げられていて、”村祭り”といった風情です。
きっとみんな一年に一度のこのお祭りをとても楽しみにしているんだろうなあ。
土地の恵みに感謝するお祭り。派手ではないけれど、こういうの大好きです。
元祖フェダーヴァイザー祭り、とっても楽しかった!

ところでこのフェダーヴァイザー、味はジュースなのにアルコールはちゃんとワイン並み。
ついぐいぐい飲んでしまって、後で大変なことになるのでした・・。
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by pudding-world | 2009-10-05 07:00 | ドイツ