スイートネットワーク海外支部"プリン"が世界中のいろんな場所で出会った甘い(時にはビターな)お話をお届けします。


by pudding-world

<   2010年 06月 ( 2 )   > この月の画像一覧

6月のはじめ、ブリュッセルで食のイベント「culinaria クリナリア」が開催されました。
ベルギーのミシュラン星を持つレストラン16店のシェフ18人が一堂に会し、それぞれの料理を組み合わせたメニューがいただけるというなんとも楽しいこの催し。
昨年に続く第2回目となる今年は、Tour&Taxisに会場を移して開催されました。
b0126715_2234151.jpg

会場の中庭にはカフェやバーのスタンドが立って開放的な雰囲気でいっぱい。
建物の中には各レストランのキッチン付きブースや食品のスタンドが並んで、小さなメッセ会場のようになっています。

このイベントのためにつくられた特別Menu(コース)は4種類。
16のレストランがそれぞれ、アントレ1、アントレ2、プラ(メイン料理)、デセール、という4品Menuのうちの一品を担当。各Menuとも星の合計が6~7つになるように組まれています。
例えば「Menu2」は
アントレ1: 't Zilte**  シェフ Viki Geunes
アントレ2: Pastorale**  シェフ Bart De Pooter 
プラ: Le Chalet de la Forêt*  シェフ Pascal Devalkeneer
デセール: Couvert-Couvert*  シェフ Lourent et Vincent Folmer (*はミシュラン星の数)
という組み合わせで合計6つ星となっています。
それぞれの料理に合わせたワインと、水やコーヒーなども付いて40ユーロほどでいただけるのでお得感たっぷり。
入場時に食べたいMenuを選んでパスポートをもらうのですが、どれも魅力的でぜんぶいただきたいくらい。
幸い私たちは3人だったので、3つの異なるメニュー1・3・4を選んでみんなでわいわいいただきました。高級レストランではできないこんな自由な食べ方ができるのも嬉しいところ。
そしてなんといっても目の前でシェフが料理してくれて、気軽にお話できたりするのはこのイベントならではの楽しみでしょう。

b0126715_22565077.jpg
アントレ一皿目。左から時計回りに(カッコ内は店名) アスパラガスのマリネとイベリコ生ハム(Bon-Bon*)、:"霧の中の海老"(Le Cor de Chasse*) 、帆立貝のマリネ・オリエンタル風味(Comme chez Soi**)


b0126715_23134265.jpg
アントレ二皿目。ポン酢だしスープのマグロそうめん!(L'Air du Temps**)、サーモンのマヨネーズマリネと海草(Pastorale**)、フェラ(レマン湖の魚)の塩バター風味(Dome*)

b0126715_23464680.jpg
Menu1プラ担当のYves Mattagne氏(Sea Grill**)の料理は子羊のロティ。スパイスのアクセントと添えられたかぼちゃの調和が見事。人気シェフとあって、大勢のお客さんに囲まれてにこやかにお話されていたのが印象的でした。


b0126715_23562394.jpg
Menu3のプラはベルギーを代表する有名店Hof Van Cleve***の子牛のほほ肉煮。とろとろのお肉にほっぺた落ちました。


b0126715_23323582.jpg
デセール。左 "これはオレンジではありません"というユニークな名前のデザート(De Koopvaardij*)、ホワイトチョコレートのパンナコッタとグアバソルべにシェリービネガーのジュレ(Hostellerie St-Nicolas**)

b0126715_2342402.jpg
   デセール。チョコレートのジュレと柚子アイス-バナナ-ヨーグルト(Eau Vive**)


ここで和食そのものの"そうめん"が出てきたのには驚きましたが、他にも海草や柚子など日本の食材がよく使われているのが印象的でした。
ベルギーだけでなく、近年ヨーロッパでは日本食が大流行。いまやSUSHI もWASABIも世界の共通語です。


会場にはたくさんのブースやスタンドがあって、あちこちで試食品をつまんだり、講習会や料理教室に参加したり、もちろんショッピングも楽しめます。
b0126715_0145120.jpg
        コンフィチュールやペーストなどおいしそうな瓶詰めが並ぶ店。

b0126715_016279.jpg
ずらり並んだスパイスやナッツが圧巻。こんな可愛い容器に入っていたら料理が楽しそう。


b0126715_0203577.jpg
            ピエール・マルコリーニの特製デザートプレート。

b0126715_064159.jpg
   Bart de Pooter氏(Pastorale**)のグラス入り前菜のデモンストレーション。

b0126715_083699.jpg
        チョコレートスクエアには美しいチョコレートのアートも。


b0126715_01001.jpg
チョコレートのデモンストレーションでいただいたデセール。ほろにが柔らかなチョコレートケーキに爽やかなりんごの組み合わせが絶品でした。

b0126715_013861.jpg
          ちびっこお料理教室。シェフ姿が様になってますね~

人口に対するレストランの数が最も多く"グルメの国"といわれるベルギー。
たしかにベルギーの人たちは食べることが大好きで、この国には美味しいものがいっぱい。
だけど、ふだんから星付きレストランに行けるのはごくごく限られた人たちですよね。
「クリナリア」は(私を含む)多くの人にとって、非日常もしくは遠い存在の高級レストランの味を気軽に味わうことができる貴重な機会です。
老若男女が楽しめるこんな素敵な企画を考えるなんて、ベルギーもやるなあ!シェフたちも(週末の書き入れ時であろう店を不在にしてまでも)よくぞ賛同されましたね。
食いしん坊の国・ベルギーの、熱い思いを感じたイベントでした。
[PR]
by pudding-world | 2010-06-29 22:16 | ベルギー
まるごとおとぎの国のようなコルマールの街は、アルザスを観光するほとんどの人が訪れることと思いますが、その周辺にもきらめく小さな村々があります。

コルマールから車で10分ほどのエギスアイムEguisheimは、規模こそ小さいもののアルザスらしさがつまった可愛らしい村。
中心の広場にはカフェやレストラン、食材店などが集まり賑わっています。
b0126715_0262060.jpg


b0126715_0264889.jpg
       ブレッツェルが評判のパティスリー「Gilbert Marx」。これぞ"看板商品"!

b0126715_0291238.jpg
            アルザスらしい看板がいっぱい。可愛いすぎます。

b0126715_0313573.jpg
            教会の屋根にコウノトリ発見!



コルマール周辺にはもうひとつ、"あること"で有名な村があります。
スイーツ好きさんはピンときましたか?!
b0126715_033141.jpg
コルマールから約8km.ワイン畑のなかにあらわれる小さな村、ニーデルモルシュヴィルNiedermorschwihr。
人口350人あまりという小さな小さな村に、全国からお客さんが押し寄せるお店があります。


b0126715_0334466.jpg
メゾン・フェルベール。
"コンフィチュールの妖精"といわれるクリスティーヌ・フェルベールさんのパティスリーです。
アルザスの旬のフルーツを使って手作りされたコンフィチュールは、風味豊かで素材のフレッシュ感がたっぷり。
フランスの有名シェフたちがこのコンフィチュールを絶賛したことをきっかけに一躍有名になりましたが、フェルベールさんの仕事はコンフィチュールづくりだけではありません。
代々パン屋さんという家業を受け継いだフェルベールさんは、パンに生菓子、クグロフや季節の伝統菓子、ショコラにトレトゥールなど、とても幅広い商品をつくっています。
b0126715_0401433.jpg
         ルバーブやミラベルなど旬が詰まったコンフィチュールがずらり。

b0126715_1512584.jpg
大きなマカロン、どっしりタルト、クリームたっぷりのエクレア・・飾らないまっすぐな美味しさ。

b0126715_201432.jpg
   とろとろのキャラメルやアールグレイなど香り高いショコラ。花びらが可憐です。

b0126715_1505313.jpg
         アルザスらしい温かみにあふれた店内。お菓子の飾りが可愛らしい。

村で唯一の雑貨屋さんでもあるフェルベールさんのお店には、お菓子だけでなく野菜に雑誌、キッチン用品など、じつに様々な商品がぎっしりと並んでいます。
生活に密着した、村の人々にはなくてはならないお店なのでしょうね。

b0126715_0412143.jpg
         アルザス名産の陶器も。フェルベールさんらしい水玉模様。

b0126715_32299.jpg
      ブルーベリーたっぷりのタルトとエクレアを青空の下でぱくり。幸せ・・!


ジャムといえばトーストにつける苺ジャムくらいだった日本で、いまやジャムがコンフィチュールと呼ばれるようになり、高価な輸入品が飛ぶように売れています。
この一大ブームの火付け役ともいえるフェルベールさん。フランスよりも日本でのほうが有名かもしれません。
日本からはるばるフランスはアルザスの小さな村までコンフィチュールを買いに訪れるファンがいるなんて、フランスでは、いや日本以外の国では考えられない現象のようです。
日仏交流150周年の2008年にお店を訪れた時には、なんと日本語メッセージ付きの大きなハートのクッキーをいただきました。日本からのお客さんがたくさんいらっしゃるのでしょうね。

これだけ世界的に有名になったいまでも変わらず、フェルベールさんはいつも厨房に立ち続けているのだそうです。なかなかできないことだと思います。
その真摯で温かい人柄や、アルザスの自然や伝統を大切にする職人気質のお菓子づくりにたくさんの人が魅了されるのでしょうね。




■Maison Ferber メゾン・フェルベール
18,rue des Trois epis 68230 Niedermorschwihr Tel:03 89 27 05 69
[PR]
by pudding-world | 2010-06-12 02:21 | フランス